tower of silence
イランの沈黙の塔、tower of silence です。鳥葬(風葬)が行われていた塔です。
ダフメイェ・ザルトシュティヤ-ン(ゾロアスタ-教徒の墓)
ダフメ・カプレハ-(ゾロアスタ-教徒、不信心者 ?)
ダフメと一般的に言われています。鳥葬は1930年禁止され、土葬になっています。
昭和48~49年、松本清張が朝日新聞に連載した「火の回路」、50年上下2冊で「火の路」の題名に変更し出版、51年テレビ化され放映。栗原小巻がヒロイン高須通子を演じました。54年「ペルセポリスから飛鳥へ」も出版されました。ゾロアスター教(拝火教)と飛鳥の謎の石像群と結びつけた論理が面白く、しかし難しく、興味をひき、いつか行ってみたいと思っていました。
冷やりとした感じはありませんが、広漠とした、幽玄の世界。草木も生えない二つの岩山に立つ二つの塔、多少観光地化していますがまだまだ、何とも言えない不思議な感じを与えます。二つの塔は3ケ月ごとくらいに(?)交互に使われていたようです。ゾロアスター教は善悪二元論、その考えがユダヤ教(神・悪魔)や仏教(地獄・極楽)に影響を与えたとのことです。
松本清張は40年頃、テヘランの骨董品店で正倉院の宝物、白瑠璃椀と同じ形のものを手に入れたことから、古代イランと飛鳥を結びつける仮説に(憶測を重ね)、説得力あります。
本清張が初めて行った頃、骨がたくさん残っていて、骨片が紙のように舞っていたとのことですが、2回目53年に行ったときは何も残っていなかったと書いています。現実のイランは治安が良く、夜道を女性が一人歩きしていました。
(横山 健)