無題
チベットの鳥葬場です。祈祷旗(ラツェ、タルチョ、タルタック)は色々の場所で数多く見られますがここは鳥葬場です。チベット第2の都市シガツェ、タルシンボ寺(歴代パンチョンラマ居所)の裏山です。ラサのセラ寺の裏山には鳥葬する場所が7か所ありました。ガイドの話では葬式の60%は鳥葬と水葬、今は鳥葬するにも犯罪防止のため許可が必要とのことでした。
コロナ禍で旅行にも行けないため令和1年の秋に行ったチベットの話です。昔、川口慧海は命がけでチベットに入っていますが、現在もチベットに入るのは難しくなっています。現地の旅行社に依頼しないと入国できない仕組みになっています。仕方なく団体旅行で行ってきました。それでも検閲が厳しく、新彊ウイグル自治区より厳しく感じました。汽車に乗るのも、寺に見学に入るにもパスポートが必要になります。大人しく規制に従っていれば、飴があるようです。経済的にはもちろん、例えば北京大学の入試でも優遇されるとか。ラサ駅近くの高層マンション群は人の気配がありません、しかし完売されているとのこと。富裕層が部屋だけもって住所を移し、飴をなめているようです。郝景芳のSF短編「弦の調べ」を思い浮かべます。宇宙から来た鋼鉄人に服従すれば、シャングリラで自由な暮らしが約束されると。
(横山 健)